大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和28(あ)4769 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人安藤光義の上告趣意第一点について。

昭和二〇年勅令第五四二号は日本国憲法にかかわりなく、同憲法施行後も、同憲

法外において法的効力を有していたことは当裁判所の判例とするところである(昭

和二四年(れ)第六八五号、同二八年四月八日大法廷判決、刑集七巻四号七七五頁

以下参照)。また、本件昭和二四年政令第三八九号は右勅令第五四二号が法的効力

を有していた間に、同勅令に基づいて制定されたものであつて、かように一旦適法

に制定された法令は、その後の法令により廃止されるまでは、その効力を失うもの

でないことも、当裁判所の判例の趣旨とするところである(昭和二四年(れ)第一

九一八号、同三〇年一〇月二六日大法廷判決、刑集九巻一一号二三一三頁以下参照)。

それ故、昭和二〇年勅令第五四二号及びこれに基づいて制定された本件昭和二四年

政令第三八九号は、所論のように、平和条約が発効し占領が終了したとの一事によ

り、それと同時に当然に失効するものであるとはいいえない。されば、これが当然

に失効したものであることを前提として、昭和二七年法律第八一号及び同年法律第

一三七号が違憲無効であることを主張する所論は、既にその前提において失当で採

ることができない。そして、本件昭和二四年政令第三八九号は、昭和二七年法律第

八一号によつて、特別の措置のなされない限り一八〇日間を限り法律として効力を

有するものとせられ、次いで同年法律第一三七号により同年五月七日廃止されたけ

れども、同法三条により右廃止前にした右政令違反の行為についてはなお従前の例

によつて処罰すべきものと規定されている。従つて、右法律第一三七号の施行によ

つて刑の廃止があつたものとして本件を免訴すべきであると主張する論旨もまた採

るを得ない。

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同第二点について。

所論は量刑不当の主張であつて刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

なお、記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて、同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和三三年三月二八日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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